労働・環境・社会医学+(プラス)

臨床医学で欠如しがちな労働・環境・社会的要因を考察します。また、私的な日記のようなものも書きます。

インジウムによる肺障害と肺癌/匙ではなくタオルを投げた

ミチバ

・熱心な読者ならご存知でしょうが、6月から月に1回ZOOMで労働衛生ジャーナルクラブという文献の抄読会をはじめております。(私が言い出しっぺではないです)7/10は↓のような文献を読みましたが、日本語の文献がインジウムによる健康障害について詳しく書かれており全体像を把握するのに良いのではないかと思います。


インジウム肺:難溶性インジウム粉塵曝露によるヒト肺障害

大前 和幸, 中野 真規子, 田中 昭代, 平田 美由紀, 浜口 伝博, 長南 達也

産業医学レビュー Vol. 36 No. 1 2023

https://www.jstage.jst.go.jp/article/ohpfrev/36/1/36_50/_pdf/-char/ja


抄録

ITOターゲット板を湿式研削していた作業者が1998年に間質性肺炎と診断され、2001年に両側気胸により死亡した。本例をきっかけに、ITO等難溶性インジウム曝露による肺障害の研究が始まり、複数の症例、疫学研究から、インジウム肺(間質性肺炎・肺気腫)の発生との因果関係が確立した。各企業の自主的な労働衛生の3管理の徹底と国の特化則規制により、我が国での新規重症インジウム肺発生はほとんどなくなったが、過去の曝露による肺気腫の進行と肺癌発生の可能性に注意を要する



Possibility of lung cancer risk in indium-exposed workers: An 11-year multicenter cohort study

Makiko Nakano, Kazuyuki Omae, Akiyo Tanaka, Miyuki Hirata

J Occup Health. 2019 May;61(3):251-256

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/pdfdirect/10.1002/1348-9585.12050

【Abstract】

Background: We established a causal relationship between indium exposure and lung interstitial and emphysematous effects. Lung cancer has been clearly demonstrated in rats and mice exposed to indium phosphide and in rats exposed to indium tin oxide. However, no information is available on human indium-related lung cancer.


Methods: The baseline studies were conducted on 381 indium-exposed and 150 referent workers in 11 factories from 2003 to 2006. Items examined included indium concentration in serum (In-S), occupational history, Krebs von den Lungen-6 (KL-6), chest high-resolution computed tomography (HRCT), medical history, smoking habits, and subjective symptoms. Subjects received follow-up health checkups, and a total of 220 indium-exposed and 26 nonexposed workers were examined at least once with chest HRCT from 2013 to 2018.


Results: Four lung cancer cases were identified only in indium-exposed workers. Two were prevalent cases and two were incident cases. The averages (range) of age (years), exposure duration (years), In-S (μg/L), and KL-6 (U/mL) at the baseline survey were 58 (50-74), 1.7 (0.3-4.8), 3.1 (0.3-9.7), and 663 (414-942). The mean (range) latency from initial indium exposure was 5.3 (0.4-11) years. The HRCT findings in two incident cases were mild interstitial/emphysematous change and mild interstitial change. The standardized incidence ratio (SIR) of the incident cases was 1.89 (95%CI 0.52-6.88).


Conclusions: Although the SIR was not statistically significant, there was an undeniable possibility of indium-related lung cancer due to the short follow-up duration being insufficient to disclose lung cancer and the small number of lung cancer cases. Further follow-up is necessary.


*今の日本、COPDの原因が90%以上が喫煙と言われていますが、粉塵曝露でも肺気腫になります。COPDの人をみてタバコを吸っているから、それが原因と思考をストップさせるのではなく、他の原因、特に粉塵曝露はないのか考えてほしいと思うものであります。


以下日記

・7/7(月)は、午前訪問診療。臨時の往診もあり、その方は入院となりました。結構時間がかかって病院へ戻り、午後からは外来。帰宅後は例によって公衆衛生の講義準備。

・7/8(火)は、早朝と帰宅後は公衆衛生の講義準備。午前中は病棟回診、午後外来。

・7/9(水)は、4時半過ぎに起きて、公衆衛生の講義準備を1時間、その後最初にご紹介した英語の論文読んで、そのごグリーフケアの本を読みました。

・7/10(木)は、6時から45分くらい上記論文をよむZOOMでの「労働衛生ジャーナルクラブ」、出勤し午前外来、午後回診と医療安全員会。帰宅して20時30分から22時までZOOMで"Causal Inference: What If"の勉強会。

・本日7/11(金)は、早朝は今日の講義の予習。午前中11時くらいまで外来、それから岡山へ。看護学校近くのうどん屋さんで昼食。13時10分から休憩を挟みながら16時25分まで、1コマ90分の講義を2コマ:成人保健、高齢者保健、精神保健、歯科保健、障害・難病保健でした。この連続の講義がどうなるだろうかと心配していましたが、なんとか出来ました。しかーーーし、笑いがとれない.先週の講義で、DOHaD(ドーハッド)という言葉を覚えてもらうために、キャラメルコーン→東ハト→ドーハッドという話をしましたが、見事に大滑り。で、来週は笑わせますよと宣言したのですが、本日もダメ。学生さんの前で、もう笑わすことは諦めましたと宣言しました。医者が匙を投げた・・・のではなく、リンク内にタオルを自分で投げて自己TKOの表示・・・しかーし、ちょっと調べてみたら、大分前にタオルを投げ入れることは廃止になっていたのですね。しらなんだ。

・講義に疲れたので帰り道金光の「ふるいち」によって宇治ミルク金時+白玉を食べました。半分くらい食べてからだが冷え切りました。

・帰宅後花に水やったり猫にエサやって、e-mailのチェックやfacebookみたりダラダラ19時半くらいまでしていました。帰ったらアルコールを飲もうと思っていましたが、質の悪い睡眠はとりたくないので、飲んでおりません。

・これから来週の最終講義の準備をちょっとだけして、さっさと早く寝たいと思います。

当然(?)明日、あさってはひたすら講義の準備です。

CODAの話から国際協同組合年へ/時代を半歩後取り

ミチバ

・熱心な読者ならご存知でしょうが、7/1(火)に岡山大学の疫学・衛生学教室の教授をはじめ教室のスタッフ、大学院生さんらが水島協同病院へこられました。そこで私が1時間くらい「協同組合の概要と医学・医療の共同の営み」という題名でお話をしました。話の入り口として「コーダあいの歌」という映画のお話をしました。コーダCODAとは、Children Of Deaf Adultsの略で、親御さんが耳が聞こえないが、自分は聞こえる子どもという意味です。それがどういうことかは↓をご参照。


 CODA(コーダ)親が聴覚障害の子 社会全体で支えるには

https://www.nhk.or.jp/shutoken/wr/20230925a.html


・で、この映画は、聞こえない両親と聞こえないお兄さんと健聴者の主人公の女の子のお話です。主人公が家族の通訳してささえているけど、音楽大学に進学するのに家族とわかれなければならないという葛藤のお話しです。(かな?きちんとしたストリーは、映画のサイト見てくださいね↓)


・この家族は漁師なのですが、とってきた魚が買いたたかれるわけで、業を煮やして自分たちで魚を売る!という話になってきます。ここでひょっとして協同組合作るのかなとおもったら、ビンゴーッ、最後の方でcooperativeとかかれたトラックが走る映像がありました。

・・・と言うような話から、協同組合についてわたしの「講義」というか水島へのWelcome talkがはじまったのでした。

・現在協同組合は世界的に注目されているが、知名度が低い(何か表現が変ですが)。UNやILOは協同組合を高く評価しているのですが、まだまだ知名度が低いということで、今年2回目の国際協同組合年となっております。詳しくは↓を。


・映画のコーダはフランス映画のエールというもののリメイクだそうですが、私はエールは予告編しか観ておりません。こちらは酪農をやっていました。近々観てみたいとおもっております。


以下日記

・本日7/6(日)はひたすら公衆衛生の講義の準備でした。夕方30分くらい草刈りをしました。以前も書きましたが、現在ダイナミック琉球という音楽にはまっております。で、Chuning Candyというグループが歌って踊っております。なかなか、良いなと思っているのですが、もう解散しているのですね。残念です。大体自分は、何か流行ってもあまりすぐには飛びつかずあとから良いなと思うのです。(まあ気管支喘息の薬は例外ですが、それでもバイオ製剤はほとんど使っていません)なので、私のキャッチフレーズは時代を半歩後取り、です。キンモクセイというバンド↓が「時代を後取り」と言っておりましたので、いただきました。


https://www.sonymusic.co.jp/artist/Kinmokusei/video/



で、お気に入りのチューニング・キャンディーのmusic video




Chuning Candy 「ダイナミック琉球〜ちむどんどんmix ver〜」




Chuning Candy「ダイナミック琉球」〜OTV "ミュージックエール" ver〜

見事に滑ったキャラメルコーン→東ハト→ドーハッド

ミチバ

・熱心な読者ならご存知でしょうが、私は現在某看護助産学校で公衆衛生を教えております。昨日7/4は国際保健、公衆衛生看護、母子保健という内容でした。国際保健に関しては以前真面目にSDGsの勉強していていたり、国境なき医師団やユニセフ、UNHCR等に寄付をしており情報がはいってきていて、なんとか出来たし、公衆衛生看護は、公衆衛生の視点のようなものだから一応OK。問題は母子保健でした。幸いなことに母子保健に関するスライドを大学の先生からわけてもらっていたので、それを参考にスライドは作れました。

・母子保健の講義でテキストには載っていないのですが、大学の先生からもらったスライドにはDOHa(ドーハッド)Dのことがあり、「生活習慣病」という(多くに誤解されている)考え方に批判的なわたしは、これは学生につたえないといけないと思いその話をしました。ちなみにDOHaDについては昭和医科大学のWebsiteに詳しいのでそれをご覧下さい↓


昭和大学DOHaD班

https://www10.showa-u.ac.jp/~dohad/explanation.html


また、学会もありますのそれもご参照ください↓



・この略号が難しいので学生さんに覚えてもらうため、キャラメルコーン知ってますか?それを作っている会社知ってますか?・・・東ハト→ドーハッドと覚えてくださいという流れで笑いをとろうと思いました。キャラメルコーン知ってますかと問うと1人だけ反応。その子に作っている会社知っているときいても首を左右に振るだけ。東ハトという会社をしらないっ!!!(知っていても当てられるのが怖くて返事をしていないだけかもしれませんが)私なんか「東ハト キャラメルコーーン」というCMソングで覚えていますが...イヤーッ、見事に滑りました。

以下日記

・本日7/5(土)は5時半に起きて次回の公衆衛生の講義・成人保健・高齢者保健の準備。ここらあたりは、そう苦にはならないのですが、ただ内容が多くてそれをどう取捨選択し短い講義の時間で伝えるかが苦しいところです。

・7時30分過ぎに車で福山へ。城北診療所ということころで午前中診療。前々回の診療がめちゃめちゃ患者さんが多くて辛かったですが、本日はそうでもなかったです。ただ、慣れない電カルと薬には苦労します

・午後帰宅し昼食後お昼寝。その後18時半まで講義の準備。それから30分くらい草刈り→入浴→夕食。アルコール摂取。で、また講義の準備。その合間に一服ということでこのブログを書いております。22時くらいまでは根性出して講義の準備をしておきたいと思います。

・明日は1日講義の準備。夕方草を刈るでしょう。

・最後に言いたい。東ハトよ、もっと若者に会社名を認知してもらうよう努力せよっ!!!

(オールレーズン好きよ)